ゲリラ豪雨で雨漏りが急増!台風だけでなく異常気象に備えるべきこと
近年、これまで経験したことのないような短時間での集中豪雨、いわゆる「ゲリラ豪雨」が全国的に増加しています。そのゲリラ豪雨の後に、お住まいに「雨漏り」が発生し、お困りの方からのご相談が私たちのもとに急増しています。
「今まで大丈夫だったのに、なぜ急に雨漏りするようになったんだろう?」
「異常気象に対して、何かできる備えはあるのだろうか?」
この記事では、そんな不安を抱える皆様に向けて、雨漏り修理の専門家として、ゲリラ豪雨と雨漏りの関係、ご自身でできる備えから専門家による本格的な対策、そして万が一の際に役立つ火災保険の知識まで、詳しく解説していきます。大切なお住まいを異常気象から守るために、ぜひ最後までご覧ください。
なぜゲリラ豪雨で雨漏りが起きやすくなるのか?
通常の雨では何ともなかったのに、ゲリラ豪雨の時だけ雨漏りが発生する。それには、ゲリラ豪雨特有のいくつかの理由があります。
お住まいのどこにリスクが潜んでいるのか、まずはその原因を正しく理解しましょう。
理由1:想定を超える雨量が排水能力をオーバーする
住宅に設置されている雨樋(あまどい)や屋根の排水構造は、一定の降雨量までは問題なく雨水を地上に流せるように設計されています。
しかし、ゲリラ豪雨は1時間に50mm以上、時には100mmを超えるような、まさに「バケツをひっくり返したような」雨が降るのが特徴です。
この想定外の雨量が、屋根やベランダの排水能力の限界を超えてしまうのです。
✅雨樋からのオーバーフロー
雨樋が処理しきれない雨水が溢れ出し、本来は雨水が当たらないはずの外壁や軒天(のきてん)に直接流れ落ち、壁の内部に浸水することがあります。
✅屋根からの排水遅延
屋根面を流れる雨水の量が多くなりすぎ、排水が追い付かずに屋根材のわずかな隙間などから内部に浸入してしまいます。
特に、雨樋に落ち葉や土砂が詰まっていると、排水能力はさらに低下し、ゲリラ豪雨の際には雨漏りのリスクが格段に高まります。
✅ベランダドレンの排水詰まり
ベランダがあるお住いの場合、排水口(ドレン)が落ち葉などで詰まっていると豪雨を排水しきれずプール状に雨水が溜まり、室内に流れ込むことがあります。
有効な対策としては、一定以上の水位になると排水する「オーバーフロー管」をベランダ側面に設けることです。
理由2:強風を伴う「横殴りの雨」が隙間から浸入する
ゲリラ豪雨は、強い風を伴うことが少なくありません。上から下に降るだけの雨であれば防げる箇所でも、横や下から叩きつけられるような激しい雨には耐えられない場合があります。
✅外壁のひび割れ(クラック)
モルタル壁やサイディングの経年劣化で生じた、普段は問題にならないような小さなひび割れから、強風で押し込まれるように雨水が浸入します。
✅窓・サッシ周り
外壁と窓サッシの隙間を埋めているコーキング(シーリング)材が劣化して硬くなったり、ひび割れたりしていると、その隙間から雨水が吹き込み、室内への雨漏りの原因となります。
✅換気口・ダクト周り
外壁に設置された換気フードやエアコンの配管ダクトの周りも、防水処理が甘くなっていると、横殴りの雨の格好の浸入口となります。
理由3:見えない「経年劣化」箇所にダメージが集中する
築10年以上が経過したお住まいでは、屋根や外壁が紫外線や風雨にさらされ、目には見えにくい劣化が進んでいる可能性があります。ゲリラ豪雨は、そうした弱っている部分を容赦なく攻撃し、雨漏りを引き起こす引き金となるのです。
✅屋根材の劣化
スレート屋根のひび割れや金属屋根の腐食、瓦のズレや割れなど、劣化した部分に短時間で大量の雨水が集中することで、防水機能が破られてしまいます。
✅防水シート(ルーフィング)の破れ
屋根材の下には、雨漏りを防ぐ最後の砦である「防水シート(ルーフィング)」が敷かれています。このシートが経年劣化で硬化したり、屋根材を固定する釘穴から破れたりしていると、屋根材を突破した雨水の浸入を止められません。
✅棟板金(むねばんきん)の浮き
屋根の頂点を覆っている金属の板「棟板金」は、強風の影響を受けやすく、固定している釘が緩んで浮き上がることがあります。その隙間は、ゲリラ豪雨の際には大量の雨水が浸入する重大な原因箇所となります。
雨漏りの放置は危険!住まいの寿命を縮める深刻な被害
「少しの雨漏りだから」「ゲリラ豪雨の時だけだから」と、つい修理を後回しにしていないでしょうか。しかし、一度でも雨漏りが発生したということは、お住まいの防水機能に何らかの異常があるサインです。放置することで、被害は静かに、しかし確実に拡大していきます。
構造躯体の腐食と耐震性の低下
雨漏りで最も恐ろしい被害が、建物の骨格である柱や梁、土台といった構造躯体の腐食です。木造住宅の場合、雨水によって湿った木材は腐朽菌が繁殖し、徐々に強度を失っていきます。
見た目には分からなくても、壁の内部や天井裏で腐食が進行すると、建物の耐久性、特に地震に対する強度が著しく低下する恐れがあります。大切なお住まいが、地震で倒壊するリスクを高めてしまうのです。
カビの発生による健康被害
雨漏りによって室内の湿度が高まると、壁紙や天井裏、押入れの中などにカビが発生します。カビの胞子を吸い込むことで、アレルギー性鼻炎や気管支喘息、アトピー性皮膚炎などを引き起こしたり、悪化させたりする原因となります。
特に、小さなお子様やご高齢の方がいるご家庭では、深刻な健康被害に繋がる可能性があるため、注意が必要です。
漏電や火災のリスク
天井からの雨漏りの場合、天井裏に張り巡らされている電気配線に雨水が接触する危険性があります。濡れた配線がショートすると、漏電による感電事故や、最悪の場合は火災が発生する可能性もあり、非常に危険です。
シロアリの発生
シロアリは、湿った木材を好んで餌にします。雨漏りによって湿った木造住宅の土台や柱はシロアリにとって格好のターゲットです。シロアリは建物の構造材を食べ進み、耐震性を著しく低下させるだけでなく、駆除にも高額な費用がかかります。
ゲリラ豪雨・異常気象に今からできる「雨漏りの備え」
深刻な被害を防ぐためには、日頃からの「備え」が重要です。ご自身でできることから、専門家による本格的な対策まで、具体的な方法をご紹介します。
自分でできる応急処置と日常的なチェック
✔雨樋(あまどい)の掃除
雨樋に落ち葉や泥、ゴミなどが詰まっていると、雨水をスムーズに排水できず、ゲリラ豪雨の際に溢れ出す原因になります。年に1〜2回、特に台風シーズンの前や落ち葉の季節の後に、手の届く範囲で構いませんので、詰まりがないか確認し、取り除きましょう。
✔ベランダ・バルコニーの排水溝(ドレン)の確認
ベランダやバルコニーの床にある排水口(ドレン)も、ゴミや落ち葉で塞がれやすい場所です。ここが詰まると、ベランダがプールのような状態になり、サッシの隙間から室内へ雨水が浸入する原因になります。定期的に清掃を心がけましょう。
✔室内への浸水対策(応急処置)
もし雨漏りが発生してしまったら、被害の拡大を防ぐためにすぐに応急処置を行いましょう。
・雨漏り箇所の特定と記録
どこから、どのくらいの量が漏れているのか確認し、写真や動画で記録しておきましょう。後の修理や保険申請の際に役立ちます。
・バケツや雑巾で水を受ける
雨漏りしている箇所の下にバケツを置き、床が濡れないようにします。壁を伝って漏れている場合は、雑巾や吸水シートを当てておきましょう。
・家具や家電の移動
濡れて困る家具や家電は、安全な場所に移動させてください。
専門家による本格的な備えと対策
ご自身でのチェックには限界があります。ゲリラ豪雨という異常気象に本格的に備えるためには、やはりプロによる点検とメンテナンスが不可欠です。
プロによる定期的な住宅診断
雨漏り修理の専門家は、一般の方では見つけにくい劣化のサインを見逃しません。専用の機材(サーモグラフィーカメラなど)を使用したり、屋根裏や屋根の上に実際に上がったりして、雨漏りの原因となりうる箇所を徹底的に調査します。
特に問題が無い段階でも、築10年を目安に一度、専門家による住宅診断を受けることを強くお勧めします。早期発見・早期対策が、結果的に修理費用を抑え、お住まいの寿命を延ばすことに繋がります。
築年数に応じたメンテナンス計画
住宅には、各部分に適切なメンテナンスの時期があります。例えば、外壁や屋根の塗装は10年〜15年、コーキングの打ち替えは7年〜10年が目安です。こうしたメンテナンスを計画的に行うことが、ゲリラ豪雨による雨漏りに対しての最大の予防策です。
まとめ|ゲリラ豪雨への備えはプロの住宅診断から!
この記事では、ゲリラ豪雨による雨漏りの原因から日常のチェック方法と予防策を解説しました。
地球温暖化の影響による気候変動で、今後もゲリラ豪雨のような異常気象は増えていくと予測されています。大切なお住まいとご家族の安心な暮らしを守るためには、早めの対策を講じることが何よりも重要です。
茨城雨漏り修理マイスターでは、お住まいの無料診断を承っております。 雨漏りの専門家がお客様のお住まいを隅々までチェックし、現状のご報告と、最適な対策をご提案させていただきます。
茨城県の気候と住宅を知り尽くした私たちが、皆様の不安を解消するお手伝いをいたします。ゲリラ豪雨や異常気象による雨漏りのご不安、備えに関するご相談は、ぜひお気軽に「茨城雨漏り修理マイスター」までお問い合わせください。